稚内一泊二日の旅

2008.11.22〜11.23
スペイン旅行を来年(結婚20周年イベント)に延期したので、今年は近場でディスカバリー北海道。道東と迷ったのですが、今回はまず北へ向かうことにしました。
私の生まれは道北の天塩というところですが、稚内までは行ったことがなく。職場の陽気な上司もちょっと前に行ってきたそうなので、きっと何か楽しいところがあるのだろうと勢いでJRと宿を予約したところ・・・
「えー、稚内行くの?なんにもないよ〜」という想定外の返事( ̄□ ̄;)
そ、そんな・・・テンションダダ下がり。でも下がりきったところで開き直りの境地に。何もなければ私が見つける!
行くからには楽しまねば!という気合いを込めての一泊二日。
小さい画像ながら50枚近くの画像アップとなったため、さすがに折り畳むことにします。
ほんとにムダに長い旅行記ということをあらかじめお断りしておきます。
(一日目)
朝5:30起床。7:00に家を出て駅へ。まずは駅弁探しの旅。新千歳空港のように、いろいろな駅弁があると思っていたのですが、札幌駅で販売している駅弁は「弁菜亭」のみなんですね。他の弁当はないのかとあれこれ探し回ったあげく、ホームまで行っても他の店はなく。しかも欲しい弁当がなかったので、店員さんに他の店まで取りに行ってもらったりして、こんなに余裕を持って家を出たのに、駆け込み乗車でした。なんとか8:30発スーパー宗谷に乗り込み、旅のはじまりです。

朝っぱらからビールが飲めるのは、列車の旅ならではの醍醐味ですね♪私のSL弁当もダンナの知床とりめしも美味しかったです。
5時間弱経過し、稚内到着。
さ、さむい・・・ウソみたいに寒い・・・思わず近くのラーメン屋に飛び込む・・・稚内で初の食事・・・味はノーコメントで(T_T)

この日のメインはノシャップ寒流水族館。稚内灯台が目印です。タクシーで10分くらい。行く途中に運転手さんに「え、今やってるの!?」と言われ、ずっこけそうになりました。11/30までやってますって。

今まで行った水族館に比べると、とても可愛らしい水族館です。ありえないくらいの寒さの中、まったりとアザラシたちが芸を披露してくれました。クリオネゆらりゆらり
コンパクトな水族館ながらもけっこうお魚たちの種類は多いです。ドクターフィッシュもいたので、角質を食べてもらおうとしたら・・・くすぐったくて断念。シーズンオフなのでおなかがすいていたのかな、ものすごい勢いで群がってきてちょっと怖かった・・・

どうやらこの水族館のイチオシは「夕陽のキッズ パピーちゃん」(フウセンウオの稚魚)らしいです。

確かに可愛い。でも、私のツボに一番ヒットしたのはおとぼけアザラシくん。

私たちが帰り際にプールを横切るとこんな格好で立ってお見送りしてくれたんですよ〜

この表情・・・もうたまらないですわ。
ノシャップ寒流水族館の入館料は大人一人400円です!このアザラシ君に会えただけで十分モトはとれました!


まだチェックインまで時間があったので、水族館隣の青少年科学館へ。

懐かしいな〜と思って眺めていたら、奥の方には南極グッズたちが。

南極の石に南極観測船「しらせ」、防寒具
そう、南極観測といえば奇跡の犬「タロ・ジロ」です。

実際に使ってた犬ぞりや当時の新聞記事なども展示されていて、科学館というより博物館みたい。実は三兄弟で若くして訓練所で夭逝したサブローという弟がいたことをここで初めて知りました。ふーん、ふーん。
ここの入館料は150円でした。これはお得!暖をとるために立ち寄った科学館でこんなに楽しめたのは嬉しい誤算でした。


帰りはバスで駅まで帰りました。(一人210円)このバス代は札幌に比べてもちょっと高いのでは・・・?


ホテルにチェックインし、稚内公園を目指すも、日が暮れて断念。この勇気ある撤退により命拾いしたのを翌日知りました。
宿は「ドーミーイン稚内」。きっと寒いだろうと天然温泉のあるホテルを選びました。

慣れない街をうろついてもいつもこの灯りが目印となり、ホテルに見守られているみたいで心強かったです。素泊まりで一人4500円、朝食代をプラスしても一人5600円で宿泊できるのはシーズンオフならでは。確かに観光客はほとんどいませんでした・・・。新しいホテルなので、備品もキレイでとても気持ちよく過ごすことができました。
夕食は昨日の日記にアップした「車屋・源氏」でたこしゃぶ。
本来の予定ではこの後に、副港市場のロシア料理店「http://www.w-kenki.com/pechka/」に行ってウォッカを飲む予定だったのですが、あまりの寒さにホテルに戻り温泉に入ることにしました。この寒い中露天風呂もあったので、思わず足を踏み入れたところ、強烈な寒さと湯気で前が見えなくて湯船になかなかたどり着けず、自分の心臓が縮む音を生まれて初めて聞きました。大浴場には私一人しかいなかったので、ここで倒れても誰も助けてくれないし・・と根性で湯船を探し、湯けむり温泉をとりあえず満喫。その後高温サウナで自分を解凍しました。死ぬかと思った・・・
そうなるともう一度寒い外へでる気もせず、テレビみながらビール三昧。稚内一日目の夜は終わりました。
(二日目)
6:00起床。朝食バイキングを軽く食べたあとは、二日目のメイン、宗谷岬へ。
ホテルのほど近くにバスターミナルがあり、始発は8:10なのです。ってか、これを逃すと帰りのJRに間に合わないのです。
宗谷岬までは片道1350円。往復券だと片道1215円計算になります。30分少々揺られてたどり着いた宗谷の岬。ここはさすがに観光客が「チラホラ」いらっしゃいました。

一瞬の晴れ間にダッシュで記念撮影。風が強くて髪がすごいことになっています。ピースサインをしたくても、手を出すとかじかんでしまうのでポケットから出せませんの。

ものの数分で再びブリザードへ。「宗谷岬」の音楽も流れていますが、暴風雪のノイズがすごくて聞き取れず。間宮さんも寒そうでした・・・
バス時刻の都合でここには30分しか滞在できませんでしたが、これ以上いたら凍ってたと思います。


駅に戻って、前日行けなかった「稚内公園」へリベンジを狙います。ケチケチしないでここはタクシーで行くわ!
待機してたタクシーに乗り込み「稚内公園へお願いします」と言ったところ、「えっ!」叫び、そして絶句・・・。あれ?ここ、稚内じゃなかったっけ?まるで稚内で「大通公園へ」とでも言ったような反応。よくよく聞くと冬は通行止めで車で登れないそうな。前日の水族館行きのタクシーの運転手さんもそうだったけど、稚内の運転手さんって、リアクション派手だわ。まぁねぇ、確かに坂だったもんなぁ・・と、セレブ観光を諦め、徒歩で再チャレンジ。
標識に従い、80段の階段を上ったところに見えたのは公園・・じゃなくて神社。稚内公園はまだまだ遠〜い道のりでした。
なんども挫折しそうになりながらやっとたどり着いた公園には人っ子一人いませんでした。足跡は鹿と犬(*^m^*)

氷雪の門や九人の乙女の碑、教學の碑などを見てひとまず目標達成です。これが見たかったというより、他に行くところも調べてないから、絶対稚内公園に行かねばならぬ!という一念で登った坂道(矢印の距離)。気分はすっかり登山者です。そりゃ鹿にも会いますって。見下ろす景色がご褒美でした。

私たちはよく頑張った。


お腹もペコペコ、もっとご褒美を!ということで、これも昨日の日記にアップしたステーキランチを味わい、食後に駅前の喫茶店で「氷温熟成珈琲」をすすり、発車時刻まで商店街をブラブラ。さすが稚内、ロシア語があたりまえのように表示されてます。



いよいよ稚内ともお別れ。札幌駅から396.2キロかぁ・・・思えば遠くに来たものです。帰りはサロベツ号で車内販売はなかったので、ビールの追加はできませんでしたが、疲れ果ててアホみたいに寝てました。

(おまけ)
話題の店「サイジョウ」

稚内を訪れたことのある職場の同僚に見どころを聞いたところ、何もないよと言いつつも「あ、でも<サイジョウ>があるよ」と、必ず「サイジョウ」というキーワードが含まれておりました。
サイジョウ・・・?サイジョウ・・・?とその昔「西城秀樹」のファンクラブに入っていた私の中では、ものすごくサイジョウに期待していたのですが、今回は残念ながら車窓からしか拝めず。それが心残りかな。


たった一泊二日をここまで長々と書いてしまったのは「絶対楽しまねば」という執念にも似た気持ちから。ええ、とっても楽しかったのです!
最後まで読んでくださった方、おつかれさまでした <(_ _)>